2011/01/01

MCP−20修理

 知人から「CDが吸い込まれなくなった。古いものだができれば修理して欲しい。」とのことで預かった。

 機種、メーカは

 聞いたこともない。調べてみると出版社の「丸善」の子会社のようであるが、既に無くなっているようである。
 症状から、トレーを出し入れするベルト切れと見て、CDドライブにアクセスする方法を考える。裏蓋は簡単に取り外せた。底のネジも簡単に取り外せた。

 赤丸のところの構造から、これでシャシーが後ろに引き出せると見たが・・・シャシーの後ろ側はほんの少し持ち上がるが後ろ方向には全く動く気配はない。しかし、前の方向には引き出す手がかりが無い。
 いろいろ見たが引き出し方が判らない。で、その辺りの情報を得るために「丸善メイツ」のことを調べてみると、

 日本橋丸善株式会社の子会社として、昭和51年に設立された、丸善ブックメイツ株式会社は、親会社とは異なる店鋪展開(主にテナント出店)と外商活動(訪販)を行って来ました。
 また、昭和53年に丸善ブックメイツの子会社として設立された丸善メイツ株式会社は、ブックメイツグループの企画制作会社としてオリジナル商品の制作を行って来ました。丸善グループ(丸善、丸善ブックメイツ、丸善メイツ、など)再編の一環として、平成11年11月1日より丸善ブックメイツの外販部門は、丸善メイツ株式会社の専売会社として分社し、株式会社システムコア(運営会社)/メイツコア株式会社(販売会社)として発足することになりました。
なんだかややこしいことになっている。メイツコア株式会社にメイルを出してみると、MCP−20は更に下請けの会社が作ったものらしく、そこにも分解マニュアル等は残っていないとのこと。
 結局、自分で見つけ出さざるを得ないということのようである。これは長期戦を覚悟しなければならない。
ということで正月まで持ち越したが、元日やっと時間ができたのと、息子が帰省していたので、息子と再度分解を試みた。
 で、色々観察してみたところ、構造上、後ろには引き出せないことが判明した。では前に引き出すことが可能かというと、その手ががりが無い。手詰まり・・・が、構造をよく見るとプラスチックの前パネルの裏のセンターよりに、用途不明の穴が二つづつある(数学の問題でまだ使っていない条件があるようなものだ)。試しに長い+ドライバーで裏から突いてみるとスピーカのネットが枠ごと前に出る!!それを手掛かりにスピーカのネットを前に引っ張ると、取れた!!・・・未知の機器の分解は面白い

上記の穴は前から見ると写真ので囲んだ穴である。シャシーはで囲んだネジにより固定されていて、これをはずしてやるとシャシーは前に引き出せた。スピーカユニットはわりと上質のものを使っているようだ。また、スピーカボックスもちゃんとしたバスレフになっている。
 シャシーが引き出せれば、CDトランスポートのメカに手が届く。見ると、トランスポートを動かすゴムベルト

が、経年劣化して伸びてプーリーから外れていた。それを再度プーリーに掛けてみたが空回りして役に立たず、交換部品も無いので、輪ゴムを二重にして掛けてみた。

とりあえず巧く動作するようになった。一応、修理完了。
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