UV殺菌灯ボックス

2020/03/19

新型コロナウイルスがパンデミックを起こしている。手洗いなどが奨励されているが、色々な物に付いたウイルスを不活化するために、UV−C殺菌灯ボックスを作った。紫外線灯はNECのGL10(10Wグロースタータ型,波長253.7nm)2本を使用した。


中は、息子の子供時代の勉強机から取り外した照明器具パーツ(もう、廃棄する予定だった)を使った。思わぬところで、使い道ができた。は、うっかりランプ点灯時に開けて、紫外線が直接眼に入るのを防止するため本体を持ち上げるとOFFになるように取り付けたマイクロスイッチ。
 紫外線灯は普通の蛍光灯と違って、管が透明だ。普通の蛍光灯は水銀放電によって発生した紫外線を可視光線に変換する蛍光塗料が管の内側に塗ってあるので、不透明になる。


ボックスの内側にはアルミ箔を貼って紫外線漏れを防止し照射効率を上げると共に耐候性の低いボックス(ポリプロピレン)を紫外線から保護している。
注意!!この記事を見て自作しようと思う人は、ここで示したような安全スイッチ(自動消灯スイッチ)と紫外線漏れ防止シールド(アルミ箔など)を必ず装備すること。UV−C紫外線は眼に非常に有害だし、皮膚癌の原因にもなる


本体を浮かせた状態。マイクロスイッチのアクチュエータが出ている。


本体を閉めるとマイクロスイッチのアクチュエータが引っ込んで見えなくなる。


 UV−C紫外線の効果は、国立衛生試験所の試験によると、15Wのもので、50cmの距離から、90秒、寒天培地上の菌を照射、器具は笠付、殺菌線放射照度は1.5W/uで、大腸菌、腸チフス菌、赤痢菌、ブドウ球菌、枯草菌、結核菌(鳥型)は、全て100%殺菌できたとのこと。
 今回製作したものは、10W×2灯なので同程度以上の殺菌力があると考えられる。ウイルスについてはあまりよく判らないが、紫外線は菌のDNAやRNAに作用するようであり、ウイルスもDNAやRNAベースの生物?なので、細菌に対する効果と同様と考えられる。

把手を付けた。


10WのUV管×2(\2750)以外は全て手持ちの中古部品でできたので、費用2750円ということになる。今回製作したものの半分以下のサイズのものがAmazonで1万円〜2万円で出ていた。今回製作したサイズのちゃんとしたものは6万円の価格がついていた。
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