可愛さの条件(蚕は愛敬・・・)
Lovely silkwarms


1998/6/22更新

 蚕の脚は、爪状の前脚(?正式の呼称を知りません)と吸盤状の後脚(?)に別れていて、繭を作るころになると、後脚のみで立ち上がって上半身?を前後左右にゆっくり振り動かす動作をする。これは多分、自分の周りの空間が繭を作るのに適した構造であるかを確かめているのだと思うが、後脚のみで立ち上がった姿は、しげしげと見るとダックスフントやイタチのような胴長の獣の前足を前方から見たのに似てなんともユーモラスで愛敬がある。いろいろと考えてみると、どうやら、頭と手と脚に当たるものが認識できる動物に対しては、人間は親近感を抱くのではないかと思われる。だから昆虫、特に見かけ上、手と脚があるように見えるカマキリやカニやトカゲなどは近寄って見ると親しみが湧くが、ミミズやヘビは親しみが湧きにくいというのもうなづける。また、蚕も遠くから見ているだけでは親しみが湧きにくいのもうなづける。
後脚で立ち上がったところ


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