心理学入門(かいこ恐いか可愛いか)
Touch of a body


1998/6/22更新

 5月15日現在、大きいものは、8cmに達している。色も白っぽく、半透明のような色になってきた。胴体に触ってみると柔らかくひんやりとしてすべすべの感じである。慣れてくるとこの感触は快感である。
蚕の胴体(1998/5/15現在、実物は8cmくらい)

 ついに、5月15日に蚕が繭を造り始めた。繭を造り始めると、8cmもあった蚕が小さく縮み、色も青白色から、黄色みを帯びた半透明のような色になる。

 人間の心というものは面白いものである。蚕の幼虫はいわゆる大きな(長さ8cm,太さ1cm近い)芋虫みたいなものであるから、木の枝に一匹ついていたら、ぎょっとすると思われるが、数百匹もいると目が慣れてしまうせいか、ちっとも気持ち悪くない。そして、1匹々々の桑の葉を食べるようすや、繭を作る場所を探す動作などをま近かにじっと観察していると、むしろ可愛くなって、時間を忘れて見惚れてしまう。その内、触ってみてその感触の良さに、撫でてみたり、つまんで餌や繭を作るのに適当な場所に移してやることに快感を覚えるようになる。女房なども、平気で蚕をつまんで世話をして、「つい見とれてしまうので時間が無くなる」とぼやいている。


次へ
前へ
目次へ