2025/04/04

アプライトピアノハンマーの修理

 実家のアプライトピアノの一つのキーがならなくなった。
 アクション部分をフレームごと取り外す。


 ハンマーの下側が剥がれていて、ダンパーに当たっている。
 この部分はホッチキスのピンのようなもので止めてあったようだ。


 ところが、この隣のハンマーを見ると同様の故障があったらしく、修理した痕跡がある。
手前の少し出っ張っているのが今回剥がれたハンマー。


 ブライドルテープを外して


 取り付けネジを外しウィッペンとハンマーを取り外す。


 前回、とりあえず応急処置的にハンマー部分を取り外さずに糸で修理して、一応、音は出るようになっていたが、中途半端。


 今回、アロンアルファで接着。




 修復完了。元に戻すのは簡単・・・と思ったがだが、アクション部分のフレーム(重い)をピアノに取り付けるのにかなり苦労した。ピアノの中に装着する時の前後方向の角度で鍵盤の突起にぶつかってしまってなかなか入らない。何度も失敗してダメか?と思ったがやっている内に何とか巧く収まった。で、試奏してみると、修理したハンマーの左隣2本目のダンパーがちゃんともどらず、キーを離しても音が止まらない。ダンパーの動きを見ると、僅かに右に寄っていて2本の同じ音の弦の左側の弦にダンパーが当たっていない。このダンパーは弦の配置の関係で他のダンパーより短く、しかも斜めに切り取られたような形をしていて、ちょっとのズレでもちゃんと働かない。微妙なズレを慎重に修正したら治った。
 ピアノのハンマー周りの修理は初めてだったが、ネットを探すとアクションの構造図や分解の動画があって、それを参考にして何とかできた。良い時代になったものだ。