スピーカエッジの張替え

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 スピーカのエッジの破損は、1980年代のスピーカではよく起こることらしい。それは、そのころのスピーカの多くがエッジの材料にウレタンを使用していて、これが老化してぼろぼろになるからである。姉からもらったオンキョーのM55がまさにこの故障で使用不能になっていた。これは、ユニットを交換するしかないかと思っていたが・・・、Webのサイトを検索してみると、居るのである、スピーカのエッジを修理している人が・・・
http://www10.plala.or.jp/billie/sp/eggi.htm
http://www.jan.ne.jp/~mu-papa/audio/edgerepea/m2000x.html
http://www.cty-net.ne.jp/~mako/spk/
http://www21.freeweb.ne.jp/art/kazur/140.speaker/14.TANNOY.HP.html
 これらを参考にして、エッジ修理に挑戦してみた結果、とにかく使えるようなった。上記サイトのエッジ修理先輩諸氏に感謝してこのページを作成する。
  1. オンキョーM55
  2. パンチングメタルを外す
     これは、後で、ゴム枠ごと外す必要はなく、パンチングメタルのみ外れることが判明した。
  3. 取り外したパンチングメタル
  4. ボロボロになったエッジ
  5. 取り外したスピーカユニット
  6. ユニットの型番(蛇足1)
  7. 吸音材がぎっしり(蛇足2)
  8. コーンに貼り付けられている重り(蛇足3)
     このスピーカは、m0を大きくして、f0を下げるためらしいゴム製の重りがコーンに2箇所貼り付けられてある。こんなのは初めて見た。
  9. とりはずす必要の無かったゴム枠(やや蛇足)
     パンチングメタルを固定すると同時にその共振をダンプする。
  10. エッジを取り除いたスピーカ
     右上のビンは、有機溶剤。綿棒に付けてエッジへ塗布し、溶かしてエッジを除去する。この作業は結構手間がかかる。気長にやった方が良い。スピーカのフレームについているエッジの方はドライバーなどでこそげ取ればよいが、ドライバーが滑ってコーンに穴を開けたりしないように。
  11. カーショップで購入したセーム皮でエッジを作る
     筆者が購入したセーム皮はやや厚め(1.5mmくらい)なので、エッジのコンプライアンスの低下による能率の低下や、f0の上昇、m0の増加によるf0の低下など、特性に影響が出そうである。エッジはbillieさんの説明では1/4周のものだが、半周のものにしてみた。
  12. エッジを貼り付ける

    1. エッジはまずスピーカのフレームに貼り付けた後でコーンに貼り付けた。フレームにはスピーカの前面から貼る。コーンにはスピーカの裏面から貼る。前面に貼ったエッジ(セーム皮)をコーンの裏面にもぐらせるには、やや慎重さが必要であるが、セーム皮は伸縮性があるのでセーム皮を変形させることにより、なるべくコーンに力か掛からないようにすれば大丈夫である。

    2. コーンに裏面から貼る際、スピーカを伏せた状態でコーンを安定させるために、適当な大きさの皿を伏せてその上にコーンがちょうど乗るようにすると良い(中心位置をちゃんと合わせること)。エッジが付いていない状態のコーンは、ボイスコイルのダンパーのみによって支えられておりフラフラしているので、作業するときに安定させる必要がある。右上の皿はそのためのものである。

    3. 接着材はボンドG17(速乾タイプ)である。本当は速乾タイプでない方が作業を余裕をもってやれると思うが、私が買える範囲の店には速乾タイプのものしかなかった。すぐ乾いてしまい、修正が効きにくい分作業が難しいので注意が必要。

  13. できあがり
     パンチングメタルはまだ着けていない状態。
     元の音を覚えていないので判断はできないが、一応使えるようになった。ただ、いろいろ聴いてみるとどうも低音が出難い。どうやら、エッジが硬すぎた(厚すぎた)のか?やや強引ではあるが、トーンコントロールで低音をブーストしてやるとオルガンや大太鼓なども聞こえる。試しに装置テスト用のCDで40Hzを入れてやると一応出る(かなり高調波歪みを含んだ音であるが)。

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